伊藤潤二マンホール(とみえとえなさん)

JR中津川駅を出てすぐの場所にあるお土産屋さん(にぎわい特産館)を覗いてみると、店内に「伊藤潤二先生デザインマンホール設置のお知らせ」が大きく掲示されています。中津川市(旧坂下町)出身で市観光大使も務める世界的ホラー漫画家・伊藤潤二先生が描き下ろした特別なデザインマンホールが市内に寄贈され、設置されたという耳寄りな情報です。店内にはマンホールデザインをあしらった限定グッズなどの特設コーナーも展開されており、地域全体で盛り上げている熱気がひしひしと伝わってきます。地元ゆかりの著名なクリエイターと地域の魅力を掛け合わせた素晴らしい取り組みに触れ、これから本物を見に行く期待が膨らみます。

お土産屋さんで設置場所の詳しい情報を確認し、高鳴る胸を抑えながらさっそく現地へと向かいます。お店のドアを出ると、目の前には自然豊かで閑静な中津川の街並みと広々とした駅前広場が広がっています。案内によると設置場所は目と鼻の先、駅前広場の西側歩道とのことです。普段は何気なく通り過ぎてしまうような駅前の歩道ですが、足元に世界的なホラー漫画の芸術作品が眠っていると思うと、一歩一歩踏みしめる足取りにも特別なワクワク感が宿ります。心地よい風を感じながら歩道に目を凝らし、宝探しのような感覚で目的のデザインマンホールを探して進みます。

歩道を進んでいくと、路上にひときわ異彩を放つ美しいマンホール蓋を発見しました。これが伊藤潤二先生の代表作である美しくも恐ろしい少女を描いた「富江(とみえ)」と、中津川のシンボルである名峰「恵那山(えなさん)」が融合したデザインマンホール「富江と恵那山」です。精巧で妖艶な絵柄が細部まで忠実に再現されており、圧倒的な存在感と芸術性に思わず息を呑みます。恐ろしくも美しい富江の魅惑的な表情と、背景に誇らしくそびえる恵那山の雄大な姿が見事に調和しており、街の歩道が一瞬にしてアートギャラリーへと変貌を遂げたかのような強い感動を覚えます。
中津川駅前のお土産屋さんからすぐの場所で出会える「富江と恵那山」のマンホールは、伊藤潤二先生のホラーアートと中津川の自然美が見事に融合した新たな観光スポットです。駅前というアクセスの良い場所に設置されているため、旅の始まりや締めくくりに気軽に立ち寄って鑑賞できる点も大きな魅力と言えます。作品ファンはもちろん、街歩きを楽しむすべての人にぜひ足をとめて鑑賞していただきたい素晴らしい作品です。










