アマミチュー(沖縄県・うるま市)

先ほど参拝したシルミチューに続き、今日はもう一つの聖地、アマミチューへと向かう。琉球開びゃくの祖神、女神アマミチューと男神シルミチューが降り立ったと伝わるこの浜比嘉島には、まだまだ訪れるべき場所が残っている。海沿いに佇むという小さな島に、いったいどんな景色が待っているのだろうか。潮風を感じながら、参道へと足を進めた。

歩みを進めると「アマミチューの墓」と記された案内板が見えてきた。ここは、うるま市浜比嘉島の字比嘉地区の東方海岸にある「アマンジ」と呼ばれる岩だらけの小島の洞穴を、墓として囲い込んだ場所なのだという。地元では、琉球開びゃく伝説で名高いアマミチューとシルミチューの男女二神、そしてほかの神々も祀られていると伝えられており、いよいよこれから神域へ足を踏み入れるのだと、自然と気持ちが引き締まる。

案内板の先を見ると、目的地は本島から少し離れた小さな島にあるようだ。海に囲まれたその小島までは歩道がきちんと整備されており、安心して渡ることができる。ただし波や雨の後は路面が滑りやすくなることもあるそうなので、足元には気をつけながら静かに進んでいく。

小島に渡ると、そこから続く石段が姿を現した、その先にいよいよ拝所が待っている。

石段前には、旧勝連町(現・うるま市)教育委員会による史跡の説明板が設置されていた。それによるとここは勝連町指定文化財第5号の記念物(史跡)として平成7年に指定された場所で、毎年の年頭拝み(ニントゥウグワン)には字比嘉のノロ(祝女)を中心に島の人々が多数参加し、豊穣・無病息災・子孫繁盛を祈願する祭祀が今も続けられているのだという。古くから各地からの参拝者が絶えない、信仰圏の広い貴重な霊場だと記されており、この場所が地域の人々にとってどれほど大切にされてきたかが、文字を通してひしひしと伝わってきた。

さらに視線を上げると、一段高くなった場所にこそ本当の拝所があるようだ。静けさに包まれたその佇まいに、思わず背筋が伸びる。

無事に参拝を終え、浜比嘉島の本島側へと戻ってきた。振り返って遠目に眺めるアマミチューの小島は、周囲の穏やかな海と一体となり、神々が今も静かに宿っているかのような神秘的な佇まいを見せていた。

シルミチューに続いて訪れたアマミチューは、小さな島全体が信仰の対象となっている、浜比嘉島ならではの神聖な場所だった。琉球開びゃくの神話が今も地域の祭祀として受け継がれ、大切に守られている様子に触れられたことは、何よりの収穫だ。神の島と呼ばれる浜比嘉島を訪れる際は、シルミチューと合わせてぜひこのアマミチューにも足を運び、琉球の始まりの物語にじっくりと思いを馳せてみてほしい。

アマミチュー
・沖縄県うるま市勝連比嘉
・平安座総合開発「比嘉漁港前」バス停からすぐそこ。

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