大砲ラーメン(福岡県・久留米市)

福岡といえば博多のとんこつラーメンが有名だが、実はもうひとつ、九州ラーメン好きなら外せない聖地がある。それが久留米だ。今日はその久留米が誇る老舗「大砲ラーメン」の本店へと足を運ぶ。ちなみに久留米といえば、あの「あいすまんじゅう」でおなじみの丸永製菓の本社もあるお菓子どころ。そんなことを思い出しながら歩いていると、いよいよ看板が見えてきた。久留米ラーメンの真髄、じっくり味わわせてもらおうじゃないか。

昭和28年創業、屋台から始まった久留米を代表する老舗として名高い大砲ラーメン本店。普段は開店前から行列ができるほどの人気店と聞いていたので身構えていたが、着いてみると思ったよりも人が少なく、拍子抜けするやら安心するやら。ミシュランガイドでビブグルマンを獲得したこともある名店を前に、これは幸先が良いぞと胸を高鳴らせながら暖簾へと向かう。

席についてメニューを開くと、そこには「ラーメン」と「昔ラーメン」の二本柱。大砲ラーメンは創業以来、釜を空にすることなく継ぎ足し続けてきた「呼び戻しスープ」が自慢で、この製法から生まれる二つの味わいが看板メニューなのだという。「ラーメン」はまろやか系、そして「昔ラーメン」は屋台時代の味をそのまま再現したこってり系。名前を見ただけでどちらが濃厚なのか一目瞭然、これはもう迷わず「昔ラーメン」一択だろう。心の中でガッツポーズをしながら注文を決めた。

まず運ばれてきたのはお冷代わりの緑茶。とんこつ専門店でお冷が緑茶というのは、大砲ラーメンならではの粋な演出だ。

続いて登場したのはギョウザ。ラーメンを待つ間のお楽しみとして、皮のパリッとした香ばしさが食欲をさらに引き立ててくれる。

テーブルの上には餃子のタレやラー油、ごま、洋コショウ、さらにはおろしニンニクやからしニンニクのタレまでずらりと勢揃い。好みに合わせて味変を楽しめるラインナップに、思わずあれこれ試したくなってしまう。

そしていよいよ主役の「昔ラーメン」が到着。表面にはあわあわとした豚脂の揚げ玉、通称「カリカリ」が浮かび、見るからにこってりとした風格を漂わせている。スープを一口すすれば、継ぎ足し続けてきた呼び戻しスープならではの深いコクが口いっぱいに広がり、噛むとサクサクとした食感のカリカリがアクセントになって最高だ。バラ肉のチャーシューも柔らかく、これぞ久留米ラーメンの真髄という一杯だった。替玉でおかわりしたい衝動に駆られたが、今日は時間の都合で泣く泣く見送ることに。それだけこの一杯には後を引く旨さがあったということだろう。

満足感とともに店の外へ。すっかり満たされたお腹を抱えながら、久留米の街並みを眺めて余韻に浸った。

久留米が誇る老舗「大砲ラーメン」本店で味わった昔ラーメンは、想像以上のこってり感と奥深いコクで、まさに名店の看板を背負うにふさわしい一杯だった。呼び戻しスープが紡いできた伝統の味は、一度食べたらまた久留米を訪れたくなる、そんな中毒性を秘めている。久留米に立ち寄った際は、ぜひ本店まで足を延ばして、この歴史ある一杯を味わってみてほしい。

大砲ラーメン 本店
・福岡県久留米市通外町11-8
・「西鉄久留米駅」から徒歩10分。
久留米 大砲ラーメン オフィシャルサイト(外部リンク)

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