槵觸神社(宮崎県・西臼杵郡 高千穂町)

宮崎県西臼杵郡高千穂町に鎮座する槵觸神社(くしふるじんじゃ)は、神話の舞台「天孫降臨」の地として知られる槵觸峯(くしふるのみね)に位置する、由緒ある神社です。古事記や日本書紀に記される「瓊々杵尊(ににぎのみこと)」が天照大御神から三種の神器を授かり、地上に降り立った聖地とされ、古代から神聖な山として崇敬されてきました。
創建年は不詳ですが、元禄7年(1694年)に社殿が建立され、以降は高千穂八十八社の一つとして地域の信仰を集めています。かつては社殿を持たず、槵觸峯そのものを御神体として祀る山岳信仰の形態をとっていました。現在の本殿は三間社流造で、屋根には千木・鰹木が置かれ、昇り龍・下り龍など中国の二十四孝物語に基づく精緻な彫刻が施されており、高千穂町の有形文化財に指定されています2。
主祭神は天津彦彦火瓊々杵尊で、相殿には天児屋根命、天太玉命、経津主命、武甕槌命の四柱が祀られています。これらの神々は歌や武道、諸願成就などのご利益をもたらすとされ、特に武神としての信仰が厚く、例祭では神事相撲が奉納されるなど、地域の伝統文化とも深く結びついています2。
境内周辺には、神々が高天原を遥拝したとされる「高天原遥拝所」や、天孫降臨の際に水をもたらしたと伝えられる「天真名井(あまのまない)」など、神話にまつわる史跡が点在しており、散策路も整備されています。これらのスポットは高千穂の神話文化を体感できる場所として、観光客にも人気です。
また、槵觸神社は高千穂神社の分祠としての歴史も持ち、両社は天孫降臨の聖地を代表する重要な神社として一体的に崇敬されています。秋の例大祭では神楽舞や棒術・なぎなた術の奉納が行われ、神聖な雰囲気の中で地域の人々の信仰と文化が息づいています2。
神話の息吹が今も残るこの地で、自然と歴史、信仰が融合した神秘的な空間を感じることができるでしょう。
AI情報(裏とってません)


槵觸神社
御祭神
瓊々杵尊(ににぎのみこと)
天児屋根命(あめのこやねのみこと)
天太玉命(あめのふとだまのみこと)
経津主命(ふつぬしのみこと)
武甕槌命(たけみかづちのみこと)




槵觸神社(宮崎県・西臼杵郡 高千穂町)
・宮崎県西臼杵郡高千穂町三田井713
・「神代川」バス停から徒歩5分。
・高千穂町観光協会【公式】 宮崎県 高千穂の観光・宿泊・イベント情報(外部リンク)